世界初のバネ式動的ストレッチマシン

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世界初のバネ式動的ストレッチマシン

株式会社ゼロイニシャライズ

Chief Executive Officer 大森 健雄(おおもり たけお)

2020年 東京でオリンピックが開かれるが、トップアスリート達が注目しているストレッチマシン(ZERO-i)があります。実は私がこのZERO-iと出逢ったのは2013年頃でした。まだ事務所が六本木の雑居ビルにあり体感しに行ったのです。身体の中心からほぐれ、これまでのストレッチとは全く違った感動がありました。ジーンズでZERO-iを試したのですが見事にお尻が裂けてしまったのです(その後、破れたジーンズを履いたまま六本木で会食でした-笑-)。ジーンズも避けるほど筋肉が伸びたのでしょう。このZERO-iは間違いなく世の中が必要とすると直感したのですが、実際にどう販売を広げていけば良いのかイメージが付かなかったのも事実です。ヨガが定着し男性も女性も筋肉ブームに突入した日本。パーソナルトレーナーも増えましたが、まだまだ間違ったトレーニングをしている人も多いといいます。そんな中、コンディショニングという言葉も囁かれ始めました。まさに世の中がやっとZERO-i理論に近づいて来たのだと思いました。間違いのない商品ではありますが時を待つ必要もあるのです。

 

22歳で最初の独立

野球好きな父が小学生の私を学童野球に入れたのが野球の始まりでした。それから高校まで野球尽くしでした。高校1年生の時、叔父が家にやってきて「今日お父さんとお母さんは別れるので家を出ていくよ」と言って来ました。姉二人は既に東京に働きに出ていて両親も仲が悪かったので特に驚きはしませんでしたが「なんで??」とは思いましたね。学校を辞めて働こうと思ったのですが、叔父に「野球もここまでやってきたし学校を辞めることはない」と言われた事で思い留まり、なんとか高校は卒業しました。社会人野球からも声を掛けていただいたのですが自分の才能も分かっていたし、悔いのないよう一生懸命やってきたので野球は高校までとして、就職することに決めました。

家庭内のいざこざからも早く離れたかったので、東京の薬品卸会社に就職しました。何かの目標があっての就職ではなく早く自立したかったのです。4人1部屋の寮生活でしたが自由になれた開放感もあり嬉しかったです。ただ、兎に角なんとか一旗揚げたい!という気持ちは根底にありました。一生やる仕事ではなく社会を知る1歩だと思って仕事に取り組みました。薬品卸会社なので基本的には薬局などを回るルート営業です。市販薬の補充や新商品の案内をしながら関東近郊の薬局を周っていました。

22歳になった時、仕事を通じて知り合った方から「新しいスタイルの薬局を立ち上げるから一緒にやらないか?」とお誘いを頂きました。今で言うマツモトキヨシさんの様なドラッグストアです。社長は別にいたのですが実質の運営はその方と私の二人。364日働き週に3日は徹夜。まだバーコードというシステムが世の中に普及していない時に1台数千万円もするバーコードプリンターを購入して自分でバーコードを作成して商品管理をしていました。ポスレジもフロッピーディスクの時代で1品1品自分で入力し登録する時代です。次から次へと出店し、忙しい毎日でしたが充実していたので辛くは無かったです。ただ、経営は素人同然でしたのでキャッシュフローが回らなくなり、新店を出店しなければならない自転車操業に陥っていきました。

やはりそうなると長くは続かず当時は最先端のドラッグストアでしたが27歳で幕引きとなりました。

30歳までは遊び倒す

次の仕事は催事イベントの仕事でした。今で言うテレビショッピングみたいなもので駅前や道端で商品を販売する口上売りです。便利グッズを販売する日銭商売でしたが当時はバブルでもあり、本当に良く売れたのです。その日に稼いだお金を握りしめて毎晩夜の街に繰り出しました。就職してからこれまで一切遊んでいなかったので30歳になるまで遊び倒そうと思ったのです(笑)。

約束の30歳になり、さて何をしようかとこれまでの自分自身の生活を振り返ってみるとドラッグストア時代にお客様の肩もみをすると喜んでくれたのを思い出したのです。結構、上手だとも言われ私自身も嫌いじゃありませんでした。その道の素質があるのかも?健康は永遠に必要とされるビジネスだ!と思い整体の専門学校へ入りました。整体、カイロ、アロマなど手技に関する技術を全て学び、卒業後は治療院さんで実践を積み重ねてゆきました。独立心が強かったので幾つかの治療院さんで現場を学び最終的には自分で店舗展開しようという志は持っていました。

勢いの良いリラクゼーション業界

治療院を3箇所経験した後、次は今勢いのあるリラクゼーション業界で学ぼうと思いRe.Ra.Kuの面接を受けました。当時のリラクゼーション業界では、スタッフをきちんと雇用していたのはRe.Ra.Kuだけでしたので受けに行ったのです。まだ店舗数は3店舗でした。社長面接で社長のビジョンに意気投合し、入社前にも関わらず「店舗開発を行う際は不動産と金融を担当させて欲しい」とお願いさせて頂きました。知識や経験があるからではなく店舗展開における開発の軸になるのは不動産と金融なので全く根拠なき自信でしたが宣言させて頂きました。一施術者で終わるのではなく本部機能に携わりたかったのです。

当然、入社当初は現場に入り施術もしました。売上に関してもNo.1を維持し結果も残しました。私はもともと人のやらないことをやりたいタイプなのです。人がやらないことをやれば一番になれるじゃないですか(笑)。ドラックストアのはしりを手掛け、誰も導入していないバーコードを取り入れたのもその気質からかもしれません。

現場を経て店舗統括、運営統括を任され競合他社が増えてきた頃、加速させるためFC展開の責任者になりました。常に新しい部署の立ち上げに携わらせて頂きました。切り込み隊長的な立場でしたが、ある意味自分勝手にやらせて貰ったことは有難かったです。

株式会社ゼロイニシャライズの誕生

FC展開も順調に進んでいく中、施術以外の事業として代表がマシン事業を一瞬手掛けました。ただ、マシン事業は開発に膨大なお金がかかるので経営が安定状態になるまで一旦中止に。100店舗を超えたぐらいから安定期に入り再度、マシン事業を検討し再スタートしました。先陣を切る役目は私でしたので2012年Re.Ra.Kuの完全小会社として株式会社ゼロイニシャライズが立ち上がり私はRe.Ra.Kuからの出向という形でジョインしました。

施術で行う表面的なほぐしだけでは限界を感じていた時でもありました。今も一緒に経営をしている 全 明伸のノウハウと整体師でもある私の知識を混ぜ込み、身体の中心からほぐせるZERO-iを開発することが出来ました。

ZERO-iの意味ですが「ZERO=身体をゼロにする」「i=イニシャライズ(初期化する)」と言う意味で、身体を元の状態に戻すという意味で付けました。

 

良い商品がスグに売れるわけではない

マシン開発は1回数千万単位。数百万円かけて展示会に出展したとしても翌年導入して頂けるかどうか?という長期スパン事業なのです。ただ実際に使用したお客様の評価は常に高かったのです。出資元のRe.Ra.Ku側からはいつ回収できるかと言われ現場ではお客様の評価は得られるが導入までのスパンが掛かってしまいます。私もZERO-iの可能性は誰よりも分かっていますが、立場的にはRe.Ra.Kuの社員という板挟み状態でした。認知度を上げるにはお金は掛かりますが展示会に出展し続ける事しかありませんでした。そんな中、トップアスリートの中で最初にZERO-iを評価してくれたのは総合格闘家 山本KID徳郁さんでした。すぐにジムに導入してくれました。KIDさんの流れでダルビッシュさんもZERO-iに感動して頂き、ロサンゼルスまで一式空輸することになりました。

ダルビッシュさんの記事

ただ、トップアスリートに評価を頂いたとしても安い金額ではないので爆発的に売り上げが伸びることはありませんでした。これまでと変わらず地道に営業と展示会を重ねていきました。メーカーのブランディングに関しては本当に時間とお金がかかるのだと実感します。

日本初!メーカーとしての想い

これまでは筋肉を付けることでパフォーマンスを上げ、筋肉で身体を守るという考えが一般的でしたが最近のトップアスリートは逆に無駄な筋肉を付けずスラッとして柔軟性を高めています。イチロー選手はその代表的な選手です。リハビリに関しても筋肉をつけることで身体を動かそう!という理論が普及していますが、「身体が動けないだけなので動く身体を作りましょう」というのが私たちの考えです。それは、筋肉が無いのではなく筋肉が固まって動かないという事です。固まって動かない筋肉を動かせと言っても動きません(苦痛でしかないです)。身体をほぐすことで身体は動き出すのです。

ZERO-iを使い筋肉を内側からほぐすことで、麻痺で歩けなかった人が歩けるようになったり、杖を必要としなくなる事例もあります。それは不思議な事ではなく身体の内側の固まっている筋肉をほぐしているだけなのです。ほぐされたら本能的に動きたくなり、動く事で自然と必要な筋肉が付いてくるのです。

多くの方は身体に関して何らかの歪みはあると思います。間違ったトレーニングをしているとその歪みはさらに大きくなり、それが怪我の原因になったりします。その為、トップアスリートになればなるほど、身体の動きには敏感なのでZERO-iマシンの性能に驚いてくれます。マイナスな状態から身体をゼロに戻す重要性をもっと多くの方に知って頂きたいのです。

自分たちでやると腹を決めた

2012年に立ち上がりRe.Ra.Ku資本で経営してきたのですが現場は全と私が任された事業ですので私たちで責任を背負うことにしました。経営権を買い取り2017年12月27日にRe.Ra.Ku資本から離れ独立させて頂きました。Re.Ra.Kuに早く恩返し出来るようにしっかり経営していきます。

全国300〜400拠点ぐらいにZERO-iが設置され出し、少しずつ認知度も高まり毎月の問い合わせも徐々に増えてきました。スタート時はスポーツ施設にターゲットを絞っていたのですが現在はスポーツ施設とリハビリ施設は同じぐらいのシェアになっています。リハビリ施設のマーケットがスポーツ施設の7倍に拡大していることもあり、来年は弊社もリハビリ施設への販売も増やしていく計画を立てています。

BtoC商品の開発

時間を掛けて開発してきた「チューニングポール」も今年、販売スタートしています。乗った時に背中が痛くならず、かつ潰れない絶妙な硬さを出すのに5年掛かりました。程よい反発を入れることで身体もリラックスし、ストレッチ効果も高まるのです。

口コミで広がり毎月売上は右肩上がりです。今後も1万円〜2万円のBtoC商品を開発していきます。ZERO-i理論の本も近々出版したいと考えています。

既存のZERO-iは企業向けですが個人宅向けにRotation(ローテーション)を開発しました。電動で動くのではなく乗るだけで自然と身体を動かしたくなるという人の本能をベースに製品開発しました。上半身と下半身は連動していますのでRotation(ローテーション)で自然なひねりを加えることで肩や腰のだるさ、腰まわりをスッキリさせる効果が期待できます。骨盤をしっかり動かすマシンのため、姿勢も元ある場所に戻りやすくなり、自然と代謝も上がりやすくなります。

ストレス無く気持ちよく出来るので弊社製品は自然と毎日使用してしまいます。その手軽さと気持ちよさを兼ね備えているので誰もが簡単に使用できるので自然と結果に繋がるのです。

最近は競合他社も増えてきました。全体的にはこの業界が更に活性化するのであれば良いかなと思っています。どれだけ競合他社が出てきても弊社は品質には絶対的な自信があります。デザイン性を更に高め、ソフトも充実させて行くので全く不安はありません。

自立したトレーナー育成&世界進出

現在も水面下で行なってはいますが、来期以降はトレーナーの育成事業にも力を入れていきます。トレーナーの年収格差は大きく、技術も持ち合わせていても額面で月15万円しか稼げない人もいます。仕事に対する気持ちが強くてもお金の面で泣く泣くこの事業から離れる人も多いです。そんなトレーナーを少しでも救えるよう、私たちのマシン事業と絡めて稼げるトレーナーを育成する事業を構想しています。

5年後は海外進出をしていきます。既に中国から引き合いが来ています。日本初のメーカーとして中国を皮切りに世界へ進出してゆこうと思っています。

世界のアスリートの中では標準化されているコンディショニング。ZERO-iはコンディショニングサポートも可能なマシンです。コンディショニングをすることでパフォーマンスを上げるとともに怪我の予防にもなります。実は日本の某球団にもZERO-iは導入されています。

近年は日本も健康寿命に対する意識も上がってきていますが、まだまだ薬に頼る風習も残っています。もちろん病気になった時は、薬を用いて一時的に症状を止める必要もあると思いますが、必要以上に薬を飲むという行為は、元々人間が持っている自己治癒能力を下げてしまうリスクも含んでいます。私自身、市販薬販売の仕事をしていた際に、販売する薬の効果を知るために薬をたくさん飲んでいた時期があります。結果、薬を飲みすぎて胃を壊し、壊した胃を戻すためにまた胃薬を飲む、という悪循環に陥っていました。人間の身体は本当によくできています。薬を飲み続けていれば、定期的に薬が体内へ入ってくると覚え、ウイルスを撃退する機能は止めようと働き始めます。逆に言えば、定期的に摂取されないと覚えこませれば、ウイルスを撃退するために自然と自己治癒能力も上がってきます。

これは筋肉にも同じことが言えて、運動をしない生活が続けば使わない筋肉はどんどん眠っていきますし、使えば使うほど筋肉は呼び覚まされます。ZERO-iは、この原理に着目し、自分自身が持っている力を呼び覚まし、本来ある力を最大限に発揮できることを念頭に開発を行っています。そのためマシンの構造は、人間の筋肉に一番近い動きをするバネを採用し、自分自身でストレッチしている感覚に限りなく近づけ、自分自身でストレッチを行う習慣がつくよう導く構造にしています。

私たちが目指す社会は、たくさんの人が年齢を重ねても薬にもZERO-iにも依存せず、健康で明るい毎日を過ごしている社会です。

私は50歳になりますので100年企業を目指すためにも次の経営者に引き継いで行こうと思っています。メンバーが会社にも世間にも自分にも依存せず自立する組織を作り上げていきたいです。

プロフィール:

株式会社ゼロイニシャライズ(https://zero-i.jp/company

Chief Executive Officer 大森 健雄(おおもり たけお)

ケガをしにくい身体作りと、新しいストレッチ文化(ZERO-i理論)を広めたい。

1968年 生まれ 栃木県出身

22歳にして、ドラッグストアーチェーンで運営最高責任者として従事

勤務の中で薬による対処治療に限界を感じ、同社を退職

退職後は、整体学校へ入学・治療院での勤務を経て、大手リラクゼーションチェーンの設立メンバーとして従事し、東京ナンバーワンのリラクゼーションチェーンにまで成長させた。

2017年12月 弊社代表取締役に就任

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